アカウント削除の経緯と理由

Pixivアカウントを削除したのは、Pixivに投稿した『樹の下で』の小説のアーカイブ日時から推測して、たぶん2022年3月ごろ。

その頃は日本語のニュースもアニメ・マンガ関連の情報もほとんど見ない生活を送っていたから、それまで知らなかったけれど、何かのきっかけで、トランスジェンダーであることを理由にしたすごく酷いハラスメントがあったことを知ったんだよね。

Pixiv社内には擁護者もいるはずだから、会社全体を非難するべきではないんじゃないかっていう意見も読んだ気がする。けれど、私の目には会社としての対応も全然十分ではないように見えたし、社内にもし擁護者がいたのだとしても、その人たちも、いろいろな思いはあっただろうけれど、たとえ匿名だとしても「それはよくないことだよ!」って声を上げて、当たり前のことを表明することもできないんだって、すごく悲しくなってしまったのを覚えている。

自由な資本主義の世界に暮らす消費者としてできることは、実際にサービスを利用するのをやめる行動を取って、結果を現実のデータとして示すことだって私は思う。たとえそれで不便になったり見られなくなってしまうものがあるとしても、そんなことをしても現実的にほとんど影響はないかもしれないとしても、それでもそうしたほうがよいことだって私は感じたから、アカウントを削除することに決めた。

プライベート企業のサービスを利用するのもしないのも個人の選択の自由だから、たとえ使い続ける人がいても、それももちろん自由で、その選択も尊重しないといけないのだけれど。これもTwitterと同じだよね…。

失われてしまったこと

その結果、特に2つことができなくなってしまって、悲しかった。

1つは、Pixiv Fanboxを諦めなくちゃいけなくなったこと。上の『樹の下で』で言及しているそらとさんが昔から素敵な漫画を描いてくれてきたことに感謝していて、商業向けにも頑張っているのを応援したくて、少額だったけれどずっとFanboxでサポートしていたけれど、それを止めざるを得なくなってしまったのが悲しかった。サポートしたくなくなったわけじゃなかったのに。

もう1つは、Boothで作品を購入できなくなってしまったこと。Boothはよくできたシステムだと思うけれど、そこでしか販売されていない作品を購入するのが不可能になって、諦めるしかなくなってしまった。

言論の自由を持っている人は発言の責任を受け入れなければならないように、選択の自由を行使した人はその選択の結果も受け入れなければいけないから、それならしょうがないよね…って一応納得して、自由の対価としての不自由を受け入れているよ。